Date: Mon, 08 Jan 1996 18:22:00 +0900
From: "長谷 聡 "
Subject: 年始年末回顧緑(その1)
To: Kyo ICHIDA
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市田 享氏に捧げる・・・・・・
第1章 チャンス
木枯らし吹きすさぶ、12月。
私がPower Macintosh8500をゲットするチャンスは幾度かあった。
第1のチャンス。
ある土曜日の午後であった。
秋葉のフリー◯アという店で¥475,800の8500を発見した。
念願の8500がほぼ希望通りの値段ででていたので、即座に買おうと決意した。
まず、銀行でお金をおろす前に輸送手段を確保しなければならない。
私が思いついたのは(当然)チェロキーであった。
速攻で市田氏に電話。
しかし、意外な事態が発生した。彼は忙しくて来れないというのだ。
別に配達してもらっても、タクシーで運んでもよかったのだが、
この時は異常にテンションが高くなってて、思いつかなかったのである。
「とにかく、2時間待ってくれ」と彼は言った。
そして、2時間私は秋葉を彷徨いつづけた。
秋葉の青い空は私に語りかける。
(なにをあせっているんだい?)
私の心はみるみるヒートダウンしはじめた。
と同時に冷静な分析力が戻りはじめていた。
(フリー◯アに入荷したということは近いうちにマック◯ャラリーにも入る
のではないのか?となれば、わざわざ悪徳名高いフリー◯アで買う必要もあるま
い。)
結局、私は断念した。
市田氏はこう言った。
「年があければ、安くなるって!」
この言葉に後々わたしが振り回されることのなろうとは。
第2のチャンス。
その次の金曜日の夕方、会社に市田氏よりTELがはいった。
「マック◯ャラリーに8500が3台置いてありますよ!」
ふっふっふ。私の予想は見事に当たったのである。
しかし笑っていられないことにわたしは気がついた。今の私は激忙状態なのであ
る。
とても秋葉になど、行ってられる状態ではない。「今から行けば、余裕で買える
のに...」
わたしは、耐え難きを耐え、忍び難きを偲んで、仕事にいそしんだ。
第3のチャンス。
すでにわたしはやつれていた。
しかし、心とは裏腹に足は自然と秋葉に向かっていた。
”絶望”という文字に支配されているわたしはマック◯ャラリーの店員に聞いた。
「8500、もう全部売れちゃったスよね」しかし、店員の答えは意外なものだった。
「いや、まだ1台だけ残ってますよ」
なんと!!!
私は感極まった。神は最後の1台を私にあたえたもうたのだ。
しかし、しかし。
シビアな店員はわたしにクロスカウンターを用意していた。
「お支払いは?」
「えーと、手付け金払って、後で残額支払います」
「申し訳ありませんが、現金一括しか受け付けておりませんので」
ぐわーん!!
わたしは十里彼方まで、吹っ飛んだ。
いや、まてよ!
「全額、今おろしゃいいんじゃん!」わたしはきびすを返すと、銀行へとダッシュ
した。
しかし、しかし冷酷無比な銀行はわたしにダブルクロスカウンターを用意してい
た。
今日は祝日だったのである。
わたしは百里彼方まで、吹っ飛んだ。
第4のチャンス
度重なる秋葉での調査でわたしは感触をつかみはじめていた。
(金曜日に入荷する)次の金曜日が待ち遠しかった。
今度こそ。
幸いにも冬休みに入って金曜日の朝から秋葉へ直行できるのである。
そして金曜日がやってきた。
緊張した足取りでマック◯ャラリーへと向かう。
あった!
ふっふっふ。私の予想は見事に当たったのである。
しかし笑っていられないことにわたしは気がついた。
極悪非道なマック◯ャラリーはわたしにトリプルクロスカウンター
を用意していた。
「¥494,300」
わたしは目をこすった。1週間で2万円も値上げしやがったのである。
そんなはずはないと、わたしは秋葉中を駆け巡った。
46万円台の広告を打っていたSTE◯までもが49万円台の値をつけている。
これは何者かが長谷に8500を買わせてはならない、という書簡を各店舗に通達し
ているに違いない。(仮にX-FILEとしておこう)
わたしは千里彼方まで、吹っ飛んだ。
「神はなぜわたしに8500をあたえたまわんのか!!!!」
第2章 天の啓示(掲示)
ここまで読んでつまらない話にもう飽きただろうか。
しかし物語はまだ続く...
失意のうちに年が暮れようとしていた。
そんなときにNiftyの書き込みを何となく読んでいたら次のような書き込みが目
に止まった。
「1月2日限り、メガパン◯ールにて8500(2G)が40万ポッキリ!!」
わたしは雷に打たれたような衝撃を覚えた。
これこそ神がわたしにあたえたもう8500だ!、と一瞬思った。
市田氏の預言は見事にあたったのである。淵海子平おそるべし。
しかし、しかし。
世の中、そんなに甘くはなかった。
メガパン◯ールというのは神戸のお店だったのである。と、遠い...
しかし、裏切られたからといって、簡単に挫折してしまってよいものだろうか。
私は悩みに悩んだ。メシも喉を通らなかった。
結局市田氏の忘年会もカトちゃんの大晦日パーティもキャンセルしてしまった。
そして、私は決意を固めた...