ラスベガスへ

昨晩の再会の興奮さめやらぬ今日は、ラスベガスへの移動日。8時半にチェックアウト。長いリムジンが似合うこのホテルともお別れだ。お世話になりました。
車窓にへばりついて街並を眺める。この景色も見納め。それにしても看板やタクシーの広告とかにコムドメインの宣伝が目立つ。
ほどなくLAXに到着。空港はかなり混雑していた。やはり Internet World 2000 を視察した後 NAB のために今日ラスベガスへ移動する人が多いようだ。
LAからラスベガスへは国内線なのでポーターにチェックインを頼むことができる。ロドさんが10ドルのチップを渡すとテキパキやってくれた。
僕達の乗る11:40 LAX発ノースウェスト2便は東京を経由して来るので仕事の都合で途中参加となる舟橋さんが乗っているはずだ。レンタカーを返しに行かれていたSamさんと合流して空港内のバーガーキングへ。ここに居れば舟橋さんに会えそうだよね、と言っていたら舟橋さん登場! 遅めの朝食を一緒に。
ここで痛恨のミス発覚。初日にFRY'S ELECTRONICSで買ったトランシーバー計4台のうち3台をレンタカーのバックシート内に残してきてしまっていたのだ。取りに戻るには微妙な時間だったので諦めることに。AVISの駐車場まで非常に遠いのだ。こんなとき「俺、取ってきますっ!」とか言って猛ダッシュできたりするといいんだけど。でも結局間に合わなくてかえって迷惑かけるだろうから、やっぱりそれはおバカな妄想に過ぎない。
搭乗ゲートでは、ただでさえ混雑している上ダブルブッキングされた人が怒っていたりして渾沌とした雰囲気。オープンシートになると聞いてSamさんが入り口から近いご自分の席に僕を座らせてくれた。45分程度の短いフライトだしと、うっかり遠慮なく座ってしまったものの気がつくとそこは当然ながらファーストクラス。もちろん初めて。しかも近くの席にはマイクロソフトの重役の方々も座られている。
「あちゃ〜、これはマズいのでは??」と思っても後の祭。離陸して間もなくマイクロソフトの人がエコノミーの方へ。Samさんの隣に座っていたわびすけによれば、「古川さん、席代わります」とこの方は申し出られたそうだ。 会長が (どこの馬の骨かわからない僕のために) エコノミーに座っていては、重役といえどもファーストクラスには居にくいに違いない。(すみません・・・)
「いいよいいよ」とSamさんは飛行機最後方の席に留まられた。
「すみませんでした」とわびすけが詫びると、
「うち (の会社) はね、そういうこと気にしないの」とSamさん。
なんでも以前部下がファーストクラスでビル・ゲイツが格下の席、ということがあったそうだがそのときもビル氏はそんなことは意に介さず席を代らなかったそうだ。そういうエピソードを聞くとビル・ゲイツという人が世界一お金持ちというだけで何かにつけ悪く言われるばかりなのは何だか気の毒に思えてくる。

噂どおり、空港にもスロットマシーンが.カジノ内は撮影禁止なのでここのを撮っておこう.
メールの返事も書き終わらないうちに到着。マッカラン空港は大きくてきれいだった。
「17年前はこんなじゃなかったよ」と驚くロドさん。ロドさんはギャンブルで大当たりする夢を見たとのことで、今回17年ぶりのラスベガス滞在で何かが起きそうな手応えを感じているご様子。
荷物を受け取ると、スネアドラムのハードケースを見つめるマイクロソフトの方の視線に答えてSamさんが、
「これ、スネアだよ!
「やっぱりそうですか!スネアかなーと思ったんですが、そんなわけはないかと・・・」聞きそびれたがその人もドラマーだったのかも。
AVIS のバスでレンタカーの駐車場へ移動。LAと同じ、シボレー・ベンチャーに乗って市街へ。ラスベガスは不思議な場所だ。ここを舞台にした映画はちょっと思い出すだけでも『リーヴィング・ラスベガス』『カジノ』『バグジー』『ベガス・ヴァケーション』『ラスベガスをやっつけろ!』・・・と枚挙にいとまがない。これからはラスベガスものの映画にもっと親しみを感じそう。街は巨大なアミューズメントパークのような賑やかさで見ているだけでも面白い。巨大なコーラの瓶とM&M'sのお馴染みのキャラクターが目立つ The Showcase や建物からやはり巨大なハーレーが飛び出している Harley Davidson Cafe 等を眺める。高さが345メートル (135階分) もあってしかも華奢に見えるストラトスフィアの塔の屋上にフリーフォールとジェットコースターがあるのを発見して、「あれに乗ろう!」と誰も言い出しませんように・・・と祈った。
ホテルにチェックインする前にチャイニーズ・レストランで昼食。皆で焼そば (または焼そばのようなもの) を食す。ここでなぜか「あのウェイトレスさんは美人だ」という話から「Samさんの好みの女性はどんなタイプ?」という話題に。
「うん、メグ・ライアン・・・ミア・ファーロー、ダイアン・キートンとか」
「あそこの席の女の人綺麗ですよね」とわびすけ。
「ん〜、でも連れの男があれでは程度が知れてる」
見るとスキンヘッドでヘルズ・エンジェルスのできそこないのような男がブロンドを連れている。なるほど。
ホテルはシーザーズ・パレス。ラスベガスが初めての僕でもこの超有名なホテル&カジノの名前はもちろん知っている! UKの名曲"Caeser's Palace Blues"をまず思い出した。ホテルに足を踏み入れるとそこは、なるほどカジノである。カジノを通らなければどこにも行けないので、普段は競馬もパチンコもしないけど賭けごころをくすぐられずにはいられない。部屋番号が6411だったのでエレベーターで64階を押す。そんなに高い階?だが一瞬にして着く。どう考えても2階くらいの距離感だ。そもそもエレベーターに60以下の数字はないんだけど?それはまぁいいか。自称64階の部屋はやはり障害者用にパワーアップされたバスルームになっていた。シャワールームはバスタブのないタイプで車椅子で中まで入り込める構造だ。トイレの側に電話もある。ところが不思議なことに部屋の電話器にデータポートがなかった。とりあえず電話線を直接PowerBookに差して通信。Chipに昨日撮った写真を送る。

夕食はLAでアメリカの肉ショックを受けたMORTON'Sで。マイクロソフトの方々、TBSの方々、大日本印刷の方々、それに僕達と、総勢20名弱の晩餐会となった。 今回電通の人達と一緒に来ている亜斗夢さんも合流。
風邪の具合がよくないのでホテルに残って休んでいるわびすけにテイクアウトをしてもらう。ここは肉はもちろん、パンもすごく美味しい。食べきれなくて翌朝再び食べた肉はまだ柔らかくてとても美味しかったそうだ。
ギャンブルは後の楽しみにとっておきこの日は早めの就寝。

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