僕自身は早く退院する気満々でしたが、主治医の先生がわびすけにそっと「こういうことになってますから」と渡した入院手続きの書類には、
第三腰椎圧迫骨折 全治2ヶ月
と書いてありました。(実際、2ヶ月というのも控えめに書いてくださったのかもしれません。平気でドラムが叩けるようになって治った!と実感できたのはつい先日のこと、やはり3ヶ月過ぎてからでした)
怪我したことは悔やまれますが、こうなったらとにかく一日でも早く治すことを考えねば。ということで、こんな方針を。
37度台程度の熱だったら敢えて下げない (身体の修復に都合の良い体温なので)
日光浴をする (6人部屋の窓際だったのでラッキーでした)
よく噛んで食べることに集中 (寝たままで食べるので誤嚥を避けるためもあって)
カルシウム、ビタミン、ミネラルを多く採る (ガス水飲んだり果物食べたり)
患部に適度に負荷をかける (ほどほどに…)
脳から修復指令が充分伝わるように痛み止めは極力使わない (科学的根拠ナシ)
ときどき「絶対間に合う!」と声に出して言う (笑)
わびすけは本当に頑張ってくれました。山ほどの用事をこなし、一日も休まず通って来てくれました。疲れてるんだからたまには休んで、と言いながらも彼女が毎日来てくれることが嬉しく、最大の慰めでした。
面会時間の終わる夜8時には帰らなくてはなりません。恥ずかしい話ですが最初の3日は別れるとき思わず涙が出ました。
夫婦が一緒に居られる、という当たり前のことが当たり前でなくなったとき、大切なことがわかった気がします。(単身赴任とか刑務所入るとか絶対ムリ)
先生や看護士さんも皆とても親切で感じのいい方ばかり。整形外科は病院独特の暗いムードもほとんどありません。
ただ一度だけちょっともめてしまいました。
17インチPowerBook (もちろんネットには繋がっていません) で横になったまま仕事していたところ、普段は見かけない年配の婦長さん?とおぼしきご婦人がやってきて、
「あら?ちょっと何やってるの!コンピューターは禁止ですよっ (怒)」
普段ならすみません、とスゴスゴ引き下がるところですがこのときばかりはそういうわけにいきません。テレビはOKでコンピューターはNGというのも如何なものか?と思われました。ちょうどその病院は別の場所に移転準備をしていて、建設中の新しい病院では病室でコンピューターが使えるようになると聞いていたので残念でもありました。(しょうがないですが)
「ご迷惑をおかけして本当にたいへん申し訳ないと思いますが、どうしても駄目ということであれば転院させていただかなければなりません」
実際そうするしかないかと覚悟しました。
その後婦長さんと先生とで話合いになったようで、しばらくして若い看護士さんがやってきて、
「個室なら、主治医と個室病棟の婦長が許可すればコンピューター使用可能ですがどうしますか?」とのことだったので二つ返事で個室をお願いしました。個室料金も実家の隣の病院と比べると半額ほどでしたし。
個人的には携帯禁止に関しても、もちろん通話や電波の影響を受けるかもしれない機器が設置された集中治療室での使用は禁止されて然るべきですが、メールくらいは良いのではないかと思います。
入院患者はどうしても世間から隔絶されたような感情を持ってしまいがちですし、メールで外部とコミュニケーションできればだいぶ精神的に救われるのではないでしょうか。
ですがまたしばらくして、タッチの差で個室が満室になってしまったとのことでした。
その後すぐ先生がみえて「ここでコンピューターを使っていいということになりましたよ、そもそもコンピューターを使ってはいけないと明文化された規則はないんです」
先生のお話によると、病院としてはひとりに許可すると「俺も俺も」となってゲームをやりだすと困る、なので他の患者さんに気づかれないよう、迷惑をかけないように使って欲しい、とのことでした。
コソコソしなければならないのはやりにくいですがこれ以上贅沢を言える立場ではありません。仕事させてもらえるだけでも大感謝祭です。
「個室は高いですし良かったですね」と先生。
いやはやたいへんお騒がせしてしまいました。ワガママな患者で本当にすいません!
この顛末を面会に来たわびすけに話したら、
「私は個室がよかったなぁ・・・」と残念そうにつぶやいていました。
個室は面会時間に制限がなく、ずっと病室に居ることもできたからです。
疲れて病室の椅子でうたた寝しているわびすけを見るたびに、初めから個室をお願いしておけば良かったなぁ…と悔やまれるのでした。
後日談1・・・後に、隣の病室ではプレステを持ち込んでいるツワモノがいたと判明
後日談2・・・同室のお爺さんのは病室でフツーに携帯で話しててなんだか微笑ましかったです
やっぱり便利なものは活用しないと!
いろいろ思い出すわぁ。
そういえば私しょっちゅうベッド脇で眠っていたな(笑)
すったもんだもあったけど、私が介護に手を出すことを看護士さん達が快く受け入れてくれたのが嬉しかったです。
同室のお爺さん、病院の向かいのロッテリアのハンバーガーをごちそうしてくれたこともあったね。
ハンバーガー、なんか妙に美味しく感じた・・・
それにしても寝たままトラックパッドでDirectorとFlashとShadeとIllustratorとPhotoshopとAfterEffects操作するのムチャクチャやりにくかった〜(^^;
いつものペン入力装置の何倍も時間かかるし作業できる時間帯も限られてたから、コンピュータ使えないときもず〜っと考える人になってたような気が・・・
おかげで気が紛れたし、トラックパッドの操作ムダに上達したかも・・・指裂けそうになったけど (苦笑)
石地蔵のように重い17インチのPowerBookを担いで一日一回はホットスポットに繋ぎに行ってくれたことも感謝。。。
不覚にも、
> 面会時間の終わる夜8時には帰らなくてはなりません。恥ずかしい話ですが最初の3日は別れるとき思わず涙が出ました。
↑
で、泣きそうになったよ (^^;
もう、最近弱いんだから、涙腺…(笑)
これは「東京タワー」かっ!?
リリー・kyoンキー….(笑)
入院したこと無いから、入院してる人の気持ちがいまだに解らないmoriy・フランキーでした。
入院したことないって素晴らしいよ!やっぱりしないにこしたことはないでしょう。
最近涙腺弱いの?
・・・お互い、歳かな (笑)
きゃーっ!!ぜんぜん知りませんでした。
なんて大変なことに・・・。
しかし、わびすけさんの甲斐甲斐しさはすごいー。
夫婦っていいものですよね。
かのさん、お久しぶりです!
心配かけてしまうのでごく一部の仕事仲間にしか知らせなかったんです。
そういえばかのさんご夫妻の前でも一度転びそうになってそれをわびすけがくい止めたことがありましたっけ。(^^;
>夫婦っていいものですよね。
結婚してて良かったです (笑)
隣のベッドに入院していた独身ポリスマンは「こういうとき支えてくれる奥さんがいないと〜・・・」ということで激しく結婚したくなったそうです。
やっぱり大変だったのですね。今の具合はいかがでしょうか。
それにしても夫婦愛、うらやましいです。
yokoさん、おかげさまでもうすっかりいいです!
ケガしてたことも忘れそうなので (ウソです) 忘れる前に書いてます (例によって更新滞ってますが)
しかしお正月に久しぶりに集まったその数日後にこんなことになろうとは・・・ほんと何があるかわかりませんね (汗)
ごぶさたしています。びっくりしましたよー。
で、結局パリにはいつ戻られたのですか?
厄年は、何かのことがらをきっかけに、何かに気づくことだと思います。不謹慎かもしれないけれど、忘れられない思い出の年になりますね。それにしても今はお元気そうなお二人、うれしい限りです。わびすけさん、お疲れでませんように。
私は4月にニューヨークに行っていて、史上二番目の暴風雨に見舞われたりしていました。7月上旬にアルルに行くと思うので、またご連絡します。夏のパリでお会いしましょう。
お互い身体をたいせつに!
とどさん、史上二番目の暴風雨!!大丈夫でしたか??
パリには予定より1ヶ月ちょっと遅れて2月中旬に戻りました。
仰るように今年は、解決が容易ではない問題が一気に表面化してきていろいろ気づかされています。
わびすけもさすがに疲れたに違いありません。本人よりむしろ周りの方が大変な気がします。
本当にお互い身体は大切にしないとですね!