今夜からパラリンピックが始まりますが、今思い出してもリオ・オリンピック閉会式での『君が代』は素晴らしかったですね。
オスカー・シュレンマーのトリアディック・バレエを彷彿とさせるコスチュームでロボットを模したコンセプトに、三宅純さんアレンジによるブルガリアン・ヴォイスをフィーチャーした和声がこの上なく絶妙にマッチして、伝統を基調にしつつも非常にモダンな世界観に思わず涙が出そうに。
MIKIKO先生らチーム・パフュームのパートや、話題になった首相扮するマリオなど、有名でも海外では日本製だとはあまり認識されていないアニメやゲームなどのキャラクターをアピールした視点も良かったですが、やはり冒頭の『君が代』の掴みのインパクトが強烈で一気に惹き込まれました。
ある意味不遇な国歌に新たな光を当ててくれたようにも感じられ、編曲の力でこんなにも多大な影響と効果をあげた例は、他にちょっと思い出せません。
三宅純さんの Lost Memory Theatre シリーズはずっとハイレゾで愛聴していて、一昨年のパリでのコンサートもとっても良かったのですが、閉会式トーキョーパートの音楽監督を務めた椎名林檎さんもどうやら観にいらしていたらしいのです。
無事に帰国しました。羽田のバゲージクライムで「土曜日のコンサート素敵でした」と美しい女性に声をかけて頂いてびっくり。名刺を頂いたので見たら、椎名林檎と書いてあってさらにびっくり。
— Jun Miyake /三宅純 (@jun_miyake) 2014年9月30日
リオ閉会式のクールな君が代のアレンジ、三宅純さんの感じがするよねって夫婦で話してたんだけど、そういえば一昨年9月に観た三宅純さんのCENTQUATREでのコンサートに椎名林檎さんもいらしてたんだった! https://t.co/t6j1GfsYCx
— Kyo ICHIDA (@KY0) 2016年8月22日
もしこの羽田での出会いが、その後のあの君が代に繋がったのだとしたら、おふたりの邂逅に感謝です。
ところでこの三宅純さんアレンジの君が代を友人Mくん夫妻が試しに歌ってみたらしいのです。(えっ!w)
軽い気持ちでマネしてみたものの思いっきり音痴になってしまって凹んだそうですが、ブルガリアン・ヴォイスのハーモニー超難しいから無理ないですよね。男の声が混じってしまうとあのゆらぎが出なさそうですし。
それでも実際にやってみようというチャレンジ精神は大事かも。
Mくんによると共通の友人のベーシスト鳥越啓介さんが椎名プロデューサーに呼ばれてリオ関連のレコーディングに参加していたそうですが、スタジオ行ったら自分しか居なくて
「一人だけ? (^^;」
「一人で弾いてください (^^)」
というような感じだったとのこと。
ジャジーな演奏もとてもカッコ良かったですね。
2020年東京五輪についてはあまりにも低レベルなロゴパクリ問題に始まり、その後も国立競技場問題等いいニュースが無かったですし、長野冬季五輪の開会式と閉会式がかなり残念だった苦い記憶も相まって、正直なところ不安しかなかったのですが、この君が代に始まるTokyo Showのおかげで初めて希望が持てました。
三宅純さん、素敵なアレンジをありがとうございました!
そして四年後は更なる嬉しい驚きを期待したいです。