なにしろ引きこもりなので、旅に向いてるタイプじゃあないんです。
正直なところ、家でのんびりしているのが好きな出不精者。テロが起きても気づかないくらい。
一方、ヨメのわびすけは旅行が好きらしい。見知らぬ場所を訪れて、自分にとっては非日常だけど、そこに暮らす人々にとっては日常な暮らしの営みを眺め思いを巡らせるのが好きなのだそうだ。それが何よりの気分転換になるとのこと。
確かにたまには遠くに出掛けて気分を変えるのは良さそうだし、歳とって身体が衰えて旅行しにくくなる前に思い出を増やしておけば、老後のお茶が美味しく飲めるかも。
ちょうど南にはふた組のお友達夫婦が居て、ひと組はもうじきフランス生活を終えて帰国してしまう。
こうしてニースとモナコへ遊びに行くことになったのだった。
けれども十年も前の旅の話なんてそれでなくとも誰も興味ないしニーズもないだろう。
当時仲間うちで旅ブログがちょっと流行っていたこともありすぐに書くつもりだったけれど、旅から戻った直後に親友に不幸な出来事があり、書くタイミングを逃してしまっていた。既にわびすけが絵日記を書いてくれていたし。
なのでこれは自分のための記録だ。なぜ今頃になって昔の旅日記を書くのかは文末に述べたい。
- 1日目 残業するイルカ
- 2日目 友を訪ねて
- 3日目 海辺のピクニック
- 最終日 そして十年後